こんな人はおすすめ
- 古き良き時代の大人向けファンタジーRPG
- 世界観の作り込まれたゲームが好きな人(やや陰鬱な世界観、民族・国・イデオロギーなど政治的背景がたっぷり)
- パーマデスに抵抗がない方
こんな人にはおすすめしない
- マルチエンディングで、ハッピーエンドには辿り着きにくい
- パーマデスに抵抗がある方(戦場で仲間が死んだら、そのとき蘇生しないと永眠)
レビュー内容
想い出の名作です。今プレイしても面白いと思います。昔のゲームなのでドット絵ですが、時代を感じさせないドット絵です。
シミュレーションRPGの中でも群を抜いてよく出来ていると思います。
ちなみに私が最初にプレイしたのは、セガサターンで声が吹き込まれたバージョンです。
濃厚なストーリーのゲームはいくつかプレイしているのですが、SQUARE(現SQUARE ENIX)のなかで、今でもダントツに好みです。
当時のJRPGといえば
「世界を滅ぼさんとする魔王を勇者がしばくために旅に出る」
「とある村出身の少年が、仲間と出会って4人前後のパーティ」
「"はい" を選択しないと進行しないイベントの数々」
というテンプレがありました。しかしこのゲームでは
・敵がモンスターではなく人であること(モンスターもいるけど)
・虐殺 迫害 反乱 貧困など、この世界での社会問題が物語の中心にあること
・混乱を極める社会情勢が、疑心暗鬼の雰囲気を作り出していること
・プレイヤーに大きな選択(ルートの選択)が委ねられていること
なんというか、何を正義とするかをプレイヤーに投げかけているような・・トロッコ問題のような哲学的な問いが随所に散りばめられています。
思想が違うという理由で戦闘に発展したり、非暴力主義に見えるNPCと出会っても自己防衛を目的に反撃(排除)されるようなシーンも。
寡頭制と民主制がグチャグチャっとなってる戦乱の世。
こちらは仲良くしたくても、相手が疑心暗鬼にならざるを得ない境遇。
自分が生きることに必死な世界だから無理もない。
そんな世界観です。
かなり大人向けの重厚な作りになっています。
パーマデス
初めてプレイしたのは中学生の時だったと思うのですが、JRPGに慣れ親しんでいた私が一番ショック?だったのはパーマデスの仕様です。
主人公(プレイヤー)は兵団を組織し、出会う敵と戦闘を繰り返していきます。戦闘は基本的に8名~10名前後のユニット同士の衝突です。タクティクスオウガでは、基本的に戦闘中に死亡したユニットは永遠に死亡となります。教会で生き返すことも、フェニックスの尾で復活させることもできません。
尚、中盤以降に戦闘中にのみ有効な蘇生魔法を手に入れることが出来ますが、蘇生をもちこむ分、持っていけなくなるスキルが増えます。蘇生じゃなくて◯◯を持っていけば誰も死ななかった・・みたいなトレードオフ現象も。
ユニットは街の酒場で徴用または戦闘中に勧誘することで仲間となります。いずれもランダム値を割り振られたユニットを購入するような形です。つまり特殊キャラクターを除き、兵団のユニットは言ってしまえばMOBです。
ユニットを大切に育て、前線に最もふさわしいユニットを選出して、タンク的な動きをさせようにも、敵も自分のレベルに合わせてスケールしていきます。つまり肩入れしてるキャラに無双させるような動きは難しくなっています。
でも、誰かが前衛を務めないと余計に死亡者が増えます。結局、肩入れしているキャラに肉壁させるような形になります。
・肉壁約を増やして分散を狙う
・回復薬を多めに持ち込んで耐久力を稼ぐ
・サポートキャラを増やして編成でカバーする
・高火力キャラを揃えてやられる前にヤッチャウ
・遠距離攻撃キャラを厚くして近づかれる前にできるだけ削る
とる戦略/戦術は、人によって様々です。
私は機動力+遠距離攻撃で高所からネチネチするのが好きでした。
位置/地形の活用

位置に関する仕様がいくつもあり、このゲームの戦闘に深みを与えています。
- 高いところから低いところへの攻撃力ボーナス
- 横から攻撃すると命中率にちょっとボーナス
- 背中に攻撃すると命中率に大きなボーナス
- 2段上から攻撃すると反撃をうけない(それ以外は攻撃すると反撃がある)
- 槍は2タイル先まで貫通ヒット、鞭は2タイル以内の1体だけにヒット
- 自分が乗っているタイルの属性(湿地タイルなら水、土タイルなら大地など)の恩恵
などがあります。
ユニットを移動する → 近接攻撃する とやると、基本的に反撃が発生します。敵も自分もです。
4人で囲んで順番に殴ろうとしても、1人殴るたびに反撃が1回づつ行われます。脳筋系のボスなんかは、防御力をちゃんと高めておかないとワンパン死することもしばしば。
つまり攻撃を仕掛ける側は「バカ正直に面と向かって殴り合わないこと」です。前述あげたメリットを享受するために、位置を調整しながら戦闘を行います。
NPC側も結構にくたらしい動きをしてきます。「取られたらまずい位置」「低所から高所に駆け上がっていくリスク」などを気にしながら、間合いを図る必要があります。
ストーリー
・・についてはネタバレになってしまうので伏せておきます。繁栄 栄光 正義 復讐 豊穣 平和 戦争 愛 友情、人 国 種族・・ 何を幸福とするのかはプレイヤー次第です。
正義の反対にあるのが正義であることも多く、自分ならどうしたいのかを考えさせられます。

20歳を過ぎてから一度プレイしましたが(恐らく4周目)、中学生のときにプレイしたときと違い、ストーリーにめちゃくちゃ深みがあります。
海外ではこういった世界観/物語の作り込み + 選択により大きな分岐が発生するというゲームを、Narrative GameとかBranching Pathsとか表現しているようです。
Baldur's Gateシリーズ、The Elder Scrollsシリーズ、Falloutシリーズあたりは有名所かと思います。タクティクスオウガはその先駆けとして、今でも根強いファンが存在する名作中の名作です。
多種多様なゲームが存在する今でも、かなりのクオリティです。
未プレイの方は、ぜひ検討してみてください。
